鉄骨柱について
柱の強度について。
柱の強度は簡易計算の範囲では、柱端部の固定方法、柱長さ、柱の材質、柱の断面形状
によって決定します。
その中でも、「柱長さ」、「柱の断面形状」について最近思ったことを書いてみます。
柱の断面に対して、柱が長ければ長いほど、柱の強度は低下します。
構造設計では断面に対する柱の長さの指標(割合)として、「有効細長比(λ)」という数字を使って
長さ、断面による強度を評価して、構造計算書を行っています。
この「有効細長比λ」を算定する数式は2種類あります。
オイラーさんが見付けたオイラー式、ジョンソンさんが見つけたジョンソン式の2種類です。
この二つを使い分けて有効細長比を算定しています。
2種類の使い分け方はこんな感じです。
柱の断面に対して長さが十分長い場合⇒オイラー式
柱の断面に対して長さが十分短い場合⇒ジョンソン式
2種類の面白い違いはこんなかんじです。
オイラー式はオイラーさんがその頭の良さで数式を考えだした数式です。
ジョンソン式は柱を幾つも壊して実験を行い、地道に地道にデータを取って作り出されたものです。
実際の事務所やビルで使われる鉄骨柱では、ジョンソン式で当てはまる柱が圧倒的に多い印象です。
つまり、こういう地道な行為が以外と重要だと思いました。
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